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There's No Right or Wrong 清濁併せのむ東洋医学

Updated: Apr 28, 2021



春が来ました。

春って新学期があったり、新社会人になったり、引越したり、新しいことが始まったり。


気温も高くなって、身体のエネルギーも上がるので、モチベーションも (一般的には)アップして、桜もキレイだし、人と会いたくなったり楽しいことも多い季節です。でも気温が安定していなかったり変化も激しい季節でもあるんで、体温も一定しずらかったり環境の変化で心身も安定しづらい時期でもあります。


環境や心境の変化も多くストレスが多い(良い意味でも悪い意味でも)季節なので、うつや対人関係の悩みも増えるのが、日本の春と言う季節。(海外では School の区切りは秋なので、春は切り替えの季節ではないのです。でもって夏休みも長いので、秋にいろいろ切り替わるほうが、長い夏を終えてさっぱりした気持ちで臨めます。秋は気温やエネルギーも落ち着いているうえ、冬の長いホリデイもすぐだし、切り替えと順応には良いんじゃないかなあーと、個人的には思います。)


私の甥&姪のひとりには、発達障害があります。詳しい話は省きますが、今後の治療方針などが春学期をめどに変わるかもしれず、最近私は日本の教育システムについて調査していたのですが、日本の一般的なエデュケーション・システムは、優秀で効率的なんでしょうけど、なかなか融通のきかないシステムですね、まだ旧態依然なゆえ、ちょっと「人と違う」症状や健康問題がある(=でも特別学級に属するカテゴリには含まれない)子供達は、毎日必死で健気に学校へ通う(あるいは不登校になる)しか選択肢がないのが現状のようです。


もちろん、学校って楽しい思い出でいっぱいだよ!って方もいっぱいいるでしょうし、我慢を重ねて学校を「やり過ごす」タイプ(私はコレでした)方もいるでしょう。でも、人格形成の重要なひとつである教育が、なかなか画一的であるがゆえ、オトナになってからのそれぞれの「個」としての生き方に肯定感を持ちにくいのではないかな…と感じることがありまさす。 


特に今、せっかくの「春なのに」、コロナが終焉に近づいて来たかもだし、よりうきうきする季節「なのに」…ふさぎ込み気味になったり、不安でいっぱいになったり、フラストレーションが溜まって周りに当たったり、いじわるな気持ちになったり、他人の不幸を願ったり、他人を羨んだり、などなど。感情がいっぱいになってきて。。。でもってそんな自分をイヤに感じたりして、悪循環に陥ったりして。。。


日本のスタンダードな教育システムで育ったら、たいていは、なんらかの我慢や妥協、見て見ぬふりだったり、自分という「個」をある程度「殺して」育ってきている方が多いと思います。我慢しているのが当たり前で、自分がイヤなのもこんな時代は当たり前じゃない?みたいな。


自分の自己肯定感、まずは低くないか、振り返ってみてください。ちなみに自己肯定とは、人生で起こるいろんな事や心の変化に対して、一定して自分のせいにしず否定しないことがまずベースです。根拠のないナルシスティックな自己陶酔ではなく、安定したゆるさというか「気にしない」「流せる」「忘れてしまえる」鈍感さや「変えられないことを受け入れる」ことも自己肯定です。 もし、自己肯定感は低くないな私、と思った場合、今抱えているもやもや、こころの不安・不調は、外側=環境から来るものか(コロナが怖い、家族・友人を実際コロナで失った、今病気である、痛みがある、収入がない、など)、あるいは、自分自身の心=内側から来るものか(自分へダメ出しがきつい、自分がいや、自分がきらい、特定の人への嫌悪=XXさんがきらい、など)を考えてみてください。 


もし近くに紙があったら、全部、外側と内側のアイテムを書き出してみてください。

今、コロナの状況もあって職を失った方々も多く、上記2つ両方ある場合も多いかもです。

まずはジャッジしないで、全部書き出して、自分の感情と向かい合ってみる。

ネガティブなことがいっぱいメモに書き出されても、まずは否定しないことが大事です。


まずは、受け入れることを東洋医学ではとても大事にします。


例えば、上記書き出してみて、「こんなに内側に問題が!」と思ったとしても、まずはその状態をすぐに「こんなのは良くない」「対策しなきゃ=ヨガに今日行く!」とすぐに打ち消さないでみてください。ここで、自分をイヤな人間とか思ったりする必要は全くなく、ネガティブな感情は、人間としてとっても自然な事と考えてみてください。


東洋医学では、ポジティブもネガティブも、全てエモーションの動きは、全て丸ごとのその人の「バランスの一部」として診ます。清濁併せ吞むとはよく言ったものですが、ポジティブだから良いとか、ネガティブだから悪いと言った判断はしません。自己肯定感は東洋医学の超ベースになる思想ともいえます。


それらのエモーションがいろいろと影響して、あくまで「あなた個人の・あなたにとっての」からだや心のバランスを崩してしまったときに、すーっと整えてあげるのが、鍼灸治療でできることなのです。


ちなみに、一般的にそれらのネガティブな影響を及ぼすエモーションやフィーリングはまるっと「ストレス」と呼ばれ、「ストレスが多いからダメなんだ!」みたいについ言われがちですが、実はそうではありません。 ストレスが全て悪いものではないこと、そしてそれが及ぼす影響について、医師 DR.高尾美穂先生がとってもジャストな事おっしゃってます:

慢性化したアンバランスが問題であるので、ストレスを取り除くことばかりが「善」ではないということですね。


身体に痛みがあった場合も同じで、痛みっていうのは身体が何らかのサインを脳に送ってきている訳で、そこですぐに痛み止めを飲んでしまうと、どこがなんで痛いのかの根本原因はわかりにくくなります。そうして、すぐに痛み止めを飲んでしまうクセがつくと、身体があげている悲鳴を毎回スルーしてしまう事になり、後日どこかでブレが大きくなってしまう場合も。原因を突き止めようとしないで、とにかく痛み止めでフタをしてしまう行為、ついやってしまっていませんか? 


エモーションも同じです。フタをせずに自分を見つめてつきあってあげるのは、ちょっと面倒だけど、自分を肯定して大事にしてあげる行為のひとつです。ひとつも無駄はありません。自分のエモーションを見つめて根本からアプローチしてあげるほうが、長期的なメンタルヘルスは上手くサポートされます。


なんかいっぱいいっぱいだなあ…と感じる時こそ、あなたを知らないアカの他人からの「10分で不安解消!」みたいなYouTubeやSNSとか見ないで(!)、自分とお話する、自分を知るチャンスとして、自分を(再)発見してみてください。 


ちなみに、鍼灸師はじっくりと話をきくことが得意ですよ Lol!



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