美容鍼をご希望される患者様の中の大多数(80%くらい)は、何かしら身体の不調を抱えていらっしゃいます。肩こり、疲れ目、ドライアイ、腰痛、頭痛、イライラ、生理痛、生理不順、便秘、消化不良、不眠、眠りの質が悪い、疲れが取れない…など、深刻で病院に駆け込む疾患ではないけれど、なんか調子がわるい、など。鍼灸ってこういう「未病」にも効くっていいますよね? フェイシャルと一緒にケア出来ますか?とよく聞かれます。
もちろんです!
っていうか、これら未病がそもそもエイジングを加速している場合も多いので、身体の不調改善は、エイジングケアで顔と一緒にフォーカスしていくべきところです。身体の痛みや過剰な炎症はまず最初に抑える必要があるからです。ので、具体的なほうれい線や眉間しわの改善を、その部分・周辺にだけ鍼をうって解決する、というのは(これだけでも実際やるとすごく効くんですが!)サステイナブルな美容ではないと思っています。(短期決戦のとき以外、私の治療方針ではプライオリティを置きません。)
たとえば、ほうれい線をなくしたい!と思ったとしても、ほうれい線が顔下半分のたるみと一緒に起きているのだとしたら、まずは顔下半分のたるみを改善する必要があります。しかし、そのたるみの原因が、首と肩こりから来ている場合、首肩にもアプローチしていく必要があるのです。更にその首と肩のコリは、足腰や姿勢と密接に関係していることも多く、ことは複雑化していく訳です。人間の身体って全部繋がっていて影響しあっているので、パーツだけの処理はえてして「付け焼刃」である場合が多くなります。
それも踏まえて、美容目的で鍼灸を受ける方には、私は患者様ご自身の美容のゴール=目的を聞いていきます。
「これからのシワやたるみを予防したい」
「今ある、たるみ・ほうれい線を取りたい」
でも私は更にその先を聞きます:
「そのほうれい線を薄くできたら何がしたいですか?」
たとえば「結婚を考えた彼氏と別れた。ほうれい線を薄くして新たに婚活を始めたい」という場合、もしかしてシングルになった不安やストレスによる不眠も一緒にあるかもしれません。その場合、不眠や不安を一緒にケアできたら効率が良いですよね。また「更年期なんだけど友達がみんな若見えだから…ほうれい線を薄くして見劣りしないようにしたい」という場合、ホルモンのバランスを一緒にケアしたほうが圧倒的に効率があがります。同じほうれい線ケアでも、同じ治療はしない理由はここにあります。
美容目的を達成すると「あなたにとって」そこにはどんなゴールが待っているでしょう?
2021年新年の抱負に美容の項目を入れた人は、それを達成することによって期待されることは何か?を一度、自分に問いかけてみることをおススメします。
若い女子だと、ニキビを減らして、インスタでLIKE数、フォロワー数を増やす、が目的となる場合もあります。でも、考えるべき事は、フォロワー数が増えると何が起きるのか?を想像してみることかもしれません。(インスタ出身のアイドルを目指すとかなら話は別ですが。)実はニキビケアと同時に、ご自身の「承認欲求」の不安を減らす事のほうが、もしかして大事かもしれません。
今の容姿を整えること、変えることは、モデルさんでない限り、ひとつの「手段」であり「目的」ではありません。クリアな目的があるほうが、目に見えてWOW!な美容鍼効果を早く体感できる場合が多いです。アメリカで東洋医学教育を受けた私は、西洋と東洋の知識と経験を総動員して、いろいろな方面からアドバイスができると思います。
キレイな今の自分を「維持すること」がゴールだとしたら、もしかして今のライフスタイルを維持する大きな目的への手段なのかもしれませんね。また、無目的ももちろんアリで、なんとなく美容鍼灸を受けてみたい、というのも全然あると思います。美容整形と違って、そういう「なんとなく」な状態をまるっと受け入れてケアし、輪郭を整えてお肌をつやつや、ぴかぴかにして差し上げるのも、3000年の歴史がある東洋医学に出来ることの一つです。でも自分が具体的に何を求めているのか、自分が美容という手段を使って、どこに行きたいのか。2021年、コロナという未曾有のパンデミックを経験した今であるからこそ、考えてみると良い機会だと思います。
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