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Why I became an acupuncturist 鍼灸師への道のり(長めです)

Updated: Jan 7, 2021

私は鍼灸師になる前には、会社員として20年以上外資系でマーケティングの仕事をしていました。マーケティングってどんな仕事か?というと、簡単に言うと商品開発と発売に関わるお仕事で、ある商品のコンセプトが生まれてから開発、発売、そしてその商品が市場にある限りはベストを尽くし投資しサポートする仕事です。広告やPR記者発表会などの派手な世界だけじゃなく、価格、在庫管理や予算の計上など派手ではない部分の仕事が殆どですが、好きな商品のマーケティングに関われると、とっても楽しい仕事です。


私は母が美容教育のお仕事をしていた関係もあってか、小さい頃から母のスキンケア商品に囲まれてて、おませにもローションとか小学生から使ってました。思春期に姉がひどいニキビに悩まされたのを見て、スキンケアが生活の質を上げるのにどれだけ大事なのか、自身でも感じてきました。そのせいもあり、海外で大学院を終えてからは、外資コスメの会社でフランス生まれの某大手ブランドのマーケティングを担当していました。思う存分、グローバルな環境で新商品開発、広告、宣伝や処方リサーチにまで関わらせて頂き、日本から海外駐在として香港にも住んだりして、今でもそのブランドは大好きです。

が、仕事をしている中で、だんだん気がついていったのが、ビューティに対する自分自身の想いの変化でした。会社という組織がありブランドの担当になる以上、そのブランドは自分の子供みたいなもので、ブランドのコンセプトに自分が同意しようがしまいが、好きであろうがなかろうが、そのブランドを育てていかねばなりません。マーケティングを職務としている以上、この関係性は切り離せません。


そして、もちろんですが、スキンケアやメイク商品を売って何百億という売り上げをたて、成長していかないといけません。例えば私がいたブランドの場合は、ブランドを支える700人以上のビューティアドバイザー(接客業のプロ)さんがいて、製造してくれる工場さんがいて、処方を開発して試験してくれる科学者達がいて、みんなの生計はそのブランドのスキンケアやメイク商品を何十万個、何百万個という単位で売ることで、なりたっている。

そんな規模のブランドを廻すには、売上げをどうやってあげていくか、去年より成長するにはどうすれば良いか、組織をどう廻したらいいか。。。そういった戦略的思考と政治的動きが、どうしても仕事の中心になります。それはそれでイノベーションを起こしていく起動力になったり、女性としてパワフルな立場になれたり、楽しい事も数限りなくあると思います。


しかし、私はスキンケアという「表皮にのみ影響を与える」限界を数年後に感じ始めてしまいました。ブランド自体は、女性をメイクやスキンケアを通してハッピーで豊かにする素晴らしいコンセプト。だけれども、創業時(日本では昭和初期)には、美のコンセプトに、日焼け止めはあったかもしれないけど、食事や運動、免疫やホルモンやストレス・マネジメントなどのインナービューティへの目線はなかったよね。。。でもそれらが実は美肌づくりにはとーっても大事。肌が最高のコンディションでいられる環境をつくるには、スキンケア=外側のケアだけでは圧倒的に足りない、と気がついてしまったのです。


日焼け止めは基本中の基本として、うるおいや表皮のターンオーバーをケアするのは表皮を扱うものなので外側ケアです。そのほかに、肌のきめを整えたり、シミを隠したりも全部外側ケア。アイライナー口紅、そして艶々のヘアが外側ビューティとして、どれだけ女性をゴージャスにするかは言うまでもないと思います。私も外側ケア大好きです、 

でも一方で、美容関係でよく話題に出るセレブ女性ってボトックスをしていない人の方が少ないし(無修正でキレイな人も中にはいますが…)、インスタグラマーさんやインフルエンサーさんもだいたい皆さん何か外科的処置を受けています。美女医の先生といっぱいお仕事してきた私としては、ボトックスやフィラーをぜんぜん否定しません。局部的に何か注入したりするのはすぐ効果がわかるし、気分が上がると思うし、割り切って投資するのは全然あり。しかし、そういった処置はちゃんと上手い先生を見つけてバランスを見てやらないと「やりすぎの顔」になるリスクもあるし、そもそも局部的なものなので、同じ個所か違うは所にずっーと入れ続けないとバランスが悪くなります。よって金銭的負荷もかかってきます。

そして長期的には、局部的処置はどのようなリスクがあるのか、実は科学的な答えは明快に出ていません。フィラーについては最近カナダの皮膚科医がYouTubeで、フィラーを入れた数年後にもフィラーは一部溶けずに肌の下に残る事実をスキャンでシェアしたりしていて、入れすぎ注意を(医師たちへ)喚起しています。正直溶け残ったフィラーがどのような化学変化を起こすのか、長期的経年変化を見てしかリスクはわからないのが現実。


そういう舞台裏が見えると、私のビューティの興味は外側処置ではなく「そもそも健康な身体とは」「健康な肌とは」「老化とはどうして起こるのか」というメカニズムへの興味へ移り、もともと「これは何かわかんないけどすごく効く」と思ってた美容鍼への強い好奇心となり、アメリカでの結婚を機に、思い切ってニューヨークで鍼灸学校(大学院)へ入ってしまった。そうしてわかったのが、鍼のエビデンスの多さと大人気の事実。これには本当にびっくり。日本ではあまりシェアされていない(?)かもなので、これからエビデンスをBLOGで載せていこうと思います。


もともと仕事で長年培ったスキンケアの知識と、アンチエイジングの外科・内科的処置の知識があり、そこに臨床で得た美容鍼灸、そして顔ヨガ、かっさ、カッピングや全身ヨガなどひとりひとりの個性と好き嫌いにあった処方箋をして(好きじゃないと続かないですよね)、アンチエイジングのケアをしていきます。私のスタイルはニューヨーク仕込みで、確実にエビデンスや自身で試して結果がでるものしか使いません。私が使う商品のすべて(鍼はライセンスがないと入手できませんが)は、患者様もご自身でご購入、ご使用できるものに基本的にはしています。


確実に言えるのは、ビューティの世界の真ん中で、マーケテイングの仕事をしていて高価なスキンケアに囲まれていたあの頃、5年前、10年前より、今のが確実に私の肌はキレイになったこと。自分で美容鍼をやるばかりでなく、いろいろな「内側からのケア」が時間をかけて検証されているんだと思います。



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