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Common grounds in east and west in aging アンチエイジング:東西医学の共通点

Updated: Apr 28, 2021

東洋医学を学んだ方や、治療に来られる方のなかに、たまに西洋医学や、MD(医師)に対して不信感があったり、お薬をのむということに対して全否定をされる方がいらっしゃいます。 東洋医学のがナチュラルで、人の持つ自然治癒力を引き出すんだから優れてて、だからなんでもお薬なんかに頼らず治したい!みたいな。

これは、西洋医学しかないよ、東洋医学なんてインチキ!とおっしゃられる方と、基本一緒で.... 陰陽バランスとしてはちょっとアンバランスかな、と個人的には思いますが、考え方は人それぞれ。個人の持つ信条は、どんなものであれ、尊重されるべきと思います。

この世にひとつしかない、自分の身体。何を信じてどう向き合うのかは自分次第。


とはいえ、いろいろ学んでいくと、いろんな面で西洋医学と東洋医学には共通点があるのに気がつきます。それがわかると、どっちか一辺倒の話じゃなくて、どっちも医学であり、どっちにも良い点や今後の改善点があるんだなーと気がつかされます。その中でもっとも共通点が多いのが、実はエイジングの研究分野。


なんでかというと、「なんであの人は老化が遅いのか?」というエイジングケアの謎は、個人差が大きいからであります。私たちは身体の解剖学的なところではいろいろ分かって来てるけど、こと脳や神経、ホルモン分野となると、まだまだわかっていないことが実に多いんです。ネズミの実験でわかった理論は人間にそのままアプライできませんから、ネズミ実験で得た理論は実際には使えないことも多いです。


今出ている本でアンチエイジングの最先端の本は、ハーバード大学教授のデヴィット・シンクレア博士の「ライフスパン」と思うけど、彼は基本、適度な運動と少ない食事と良い睡眠が老化を遅くする、って。。。日本人としては、あれ?割と当たり前の事言っていない?って思いません? まあいつくか、例えばサウナ+冷水がいいとか、プチ断食がいい(朝食を抜いて食べ過ぎない)などの、新情報(でもこれらは知っている人も多いはず)はありますが、基本彼が言っていっるのは、バランスの取れた生活をし、食べる量を減らし、運動はちょっと自分を追い込んで無理をきかせるのがいい、です。でも。。。


「どのくらいの運動がいいの?」「どのくらいの頻度でサウナ入ればいいの?」「じゃあどのくらい胃腸を休めればいいの?12時間?16時間?」となると「それは個人差」と一蹴されます(笑)。 要は原則をシェアしているのだけど、実際のやり方については個人で違うよ、ってことですね。



日本語版私は読んでいませんが、英語原版を読んでいます ;0。基本一般の方でも大部分は読める本です。きっとカタカナだらけだと思うけど。。。


他の、最近の科学者によるアンチエイジングの著書でも、こういうエビデンスベースの「ヒント」は出てくるのですが、じゃあ「私にとってこれをどのように普段の生活に取り入れればいいのか?」に話が及ぶと、なかなか一般的で画一的なお話をしずらいのです。


何故かというと、人の身体はそれぞれDNAが違う。しかも双子で同じDNAを持っていても、習慣や環境によってエピジェネティックの表現(オンやオフとなる遺伝子DNAの表現)が変わってくるから、オトナになってからは更に個人差が大きくなる訳です。例えば、同じDNAを持つ一卵性双子の片方が長年タバコ吸ってたら、片方だけ、肺がんへのリスクが高くなったりする訳ですね。 エピジェネティクスは変化するのです。


よって、今、最新科学でアンチエイジング効果を実験しようとしると、個人差をみてパーソナライズ・カスタマイズせざるをえません


人類として最初に、2016年より「カスタマイズ」されたアンチエイジング遺伝子治療を自らの意志により受けている女性、リズ・パリッシュの去年のインタビュー(英語です) Youtube


彼女は主にテロメアと呼ばれる年齢と共に短くなる遺伝子のさきっぽ部分(ここが長くなると寿命が延びると考えられる)を、「人工的に伸ばす」治療を行っています。

研究結果によりテロメアは長くなっている、と彼女は主張しています。が、テロメアの長さを4年くらい実験して、その効果が見た目に出ているかは、わかりませんでした。ってかボトックスとか外科処置されていらっしゃるので videoではわからない。(被験者になる場合外科的処置控えて下さいよ!と言いたい 笑)。


一方、東洋医学はといえば、いまでこそ様々な効果効能が最新科学リサーチによって証明されてきていますが、基本は「カスタマイズ」をベースにした医学です。患者様の個人の「パターン」を診て、それぞれに合った診断と治療をしていくのが東洋医学の基礎。でもって同じ患者様でも、その時によって体調、症状は違います。するとそのときの治療は変わります。なので基本1回として、1人として「全く同じ」治療がないのが東洋医学の基本です。 膨大なアルゴリズムのなかから最適なパターンを照らし合わせ治療していくしかない、実は数学的なロジカルな世界だったりします。

ので、個々のパターンをちゃんと見分けれないとそれぞれの「個人差」に対応できない訳です。(治療結果に個人差がでるのはその見分けの違いによるところが大きいと言われています。)


この「個人によって対応策が変わる」というコンセプトは、エイジングケア=老化対策には西洋医学でも、東洋医学でも、絶対に欠かせない要素なのです。


「再現性のある効果」を確証していく、というサイエンスのキモとなるロジック、に会わないかわかって頂けるでしょうか!


私は海外で、鍼灸師というお仕事についていますが、基本、自分の身体とどう向き合っていくのか、どう解決していくのかは、最終的には患者様ご自身で決定するべきと思っています。決断に関わる情報を集める事は皆様にお勧めしますが、情報を精一杯収集し(複数の医師への相談含む)たうえで、自分の身体と対話して、自分で悔いのない決定をするならば、それが東洋医学でも西洋医学でも合わせ技でもなんでも、精一杯サポートしていくのがヘルスケアワーカーの務めかなと思います。


ちなみに、エイジングは病の一つであり、克服するのは可能でる、とおっしゃるシンクレア博士。なんかそう言われるとわくわくしますね!


Photo comes from a Twin Study (Dec 2007, Canada) - they share the exact same genes and both are 52 years old. Left is a smoker of 14 years, while the right is a non-smoker. Copied from http://dermasphere.blogspot.com/2013/10/skin-aging-science-part-i.html



ハーバードの David Sinclair Ph.D. デヴィット・シンクレア博士の研究チーム


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